どう聞けばいい?
頼み方と、返事の受け止め方

「一杯いただいてもいいですか?」の一言が、なかなか言えない。お客様から「何か飲む?」と聞かれても、何を選んでいいかわからない。初めての接客では、ドリンクをお願いする場面にも緊張しますよね。
まず押さえたいのは、注文前に確認する、返事を待つ、いただいたらお礼を伝えるという流れです。特別な盛り上げ方を覚えるより、相手が選べる聞き方を用意しておくと、落ち着いて対応しやすくなります。
この記事では、キャストドリンクの基本から、最初の一杯の頼み方、断られた後の会話まで紹介します。
最初に確認。キャストドリンクは誰の飲み物?
キャストドリンクは、接客するキャストがいただく飲み物のことです。お客様自身の飲み物とは別に注文し、お客様の会計に加算される仕組みが一般的です。飲み放題の内容やセット料金に含まれるかどうかは、お店によって異なります。
アルコールだけでなく、お茶やジュースなどがキャストドリンクとして用意されている場合もあります。「お酒ではないから無料」と自己判断せず、料金と頼めるメニューを先に確認しましょう。
出勤前に聞いておきたい4つのこと
- キャストが注文できるメニューと、それぞれの料金
- ノンアルコールを希望するときの伝え方
- スタッフを呼ぶ方法と、注文時に伝える内容
- フリーの席・ヘルプの席でのドリンクの扱い
スタッフへの確認例
「キャストドリンクのメニューと料金を確認したいです。私はノンアルコールを希望しています。お客様への案内と注文は、どのように進めればいいですか?」
ドリンクバックがある場合は、対象メニューや計算方法も別に確認します。お客様が支払うドリンク代と、自分のお給料に加算される金額は同じとは限りません。
最初の一杯は、会話が区切れたところで短く聞く
席についたら、まずは自己紹介とあいさつを。お客様同士が話している途中に割り込んで頼むより、自分との会話が始まり、一息ついたところで聞くほうが伝わりやすくなります。
何分後なら正解、という決まりを自分で作る必要はありません。お客様から先に勧められたときは、お礼を伝えて内容を確認しましょう。
自分から聞くとき
最初の一言
「よろしければ、私もドリンクを一杯いただいてもよろしいですか?」
言い終わったら、相手の返事を待ちます。声が届かなかった場合は聞き直せますが、返事がないまま注文を進めないことが大切です。
お客様がキャストドリンクの仕組みを知らない様子なら、別料金であることと金額を注文前に案内します。自信がないときは、「料金も含めてスタッフに確認しますね」とつなぎましょう。
お客様から「何か飲む?」と聞かれたとき
飲みたいものを確認する例
「ありがとうございます。ウーロン茶を一杯いただいてもよろしいですか?」
「何でもいいよ」と言われても、サイズや価格が大きく違うものを無確認で選ぶのは避けます。選んだメニューを伝え、必要に応じて料金を確認してから注文してください。
「乾杯しよう」と言われたとき
ノンアルコールを希望する例
「ありがとうございます。私は今日はノンアルコールで、ご一緒してもいいですか?」
乾杯に合わせるために、飲めないお酒を選ぶ必要はありません。飲み物の選択肢や、お酒を勧められたときの対応は、お酒が飲めないときの働き方ガイドも確認してみてください。
注文するときは「誰の、何を、いくつ」をそろえる
お客様の了承を得たら、お店の方法でスタッフに注文を伝えます。初めのうちは、席とキャスト名、メニュー、数を省略せずに伝えると確認しやすくなります。
スタッフへの注文例
「こちらの席で、キャストの△△にウーロン茶を一杯お願いします。お客様には確認済みです」
実際には、お店で使う呼び方や伝票の手順に合わせてください。団体のお客様で会計の確認先がわからないときも、自分で決めずにスタッフへ相談します。
届いたら、お礼を一言
ドリンクを受け取ったとき
「ありがとうございます。いただきます」
乾杯する場合も、勢いよくグラスをぶつける必要はありません。相手の様子に合わせて軽くグラスを上げ、その後は会話に戻りましょう。
注文と違う飲み物が来たら、そのまま飲んで済ませずスタッフに確認します。特にノンアルコールを頼んだ場合は、見た目だけで中身を判断しないようにしてください。
おかわりは、最初の了承とは別に聞く
一杯目をいただいたことが、何杯でも注文してよいという意味になるわけではありません。
もう一杯いただきたいとき
「ごちそうさまです。もう一杯、同じものをいただいてもよろしいですか?」
空のグラスを見せて返事を急がせたり、スタッフへ先に注文を入れたりせず、今回の一杯についても返事を待ちます。杯数を増やすために急いで飲まず、自分が無理なく飲める量で考えましょう。
断られたら、頼み直すより自然に会話へ戻る
勇気を出して聞いたのに断られると、気まずく感じることもあります。ただ、その返事だけで、自分の接客や人柄の評価まで決めつける必要はありません。
予算やその日の希望など、理由はさまざまです。詳しく聞き出さず、短く受け止めて会話を続けましょう。
「今日はいいかな」と言われたら
返し方の例
「わかりました。では、さっきのお話の続きを聞かせてください」
「一杯だけでも」「ほかの方は頼んでくれますよ」と重ねたり、急に無言になったりしないことがポイントです。直前の話題があれば、その続きを尋ねるだけでも会話に戻れます。
「もう少し後でね」と言われたら
返し方の例
「はい、わかりました」
その場で注文せず、いったん話題を戻しましょう。「後で」を必ず注文してくれる約束と受け取って、何度も催促しないようにします。
嫌な条件を付けられたら
できないことを伝える例
「そのお願いはできないんです。ドリンクは大丈夫ですので、お話ししましょう」
ドリンクと引き換えに私的な約束や身体への接触を求められても、応じる必要はありません。伝えても続くときや、席にいることがつらいときは、スタッフに状況を知らせて助けを求めてください。
会話の切り替えに迷うときは、初めての接客で使える会話例も役立ちます。
ヘルプの席や、飲み切れないときはどうする?
ヘルプの席では、先に店内のルールを確認
ほかのキャストを本指名しているお客様の席では、ドリンクを自分からお願いしてよいか、担当キャストやスタッフへの確認が必要かを事前に聞いておきます。
お客様から勧められた場合も、扱いに迷ったら「ありがとうございます。スタッフに確認しますね」と伝えれば大丈夫です。周囲の動きを見て、なんとなく同じように注文するより、確認してから進めましょう。
詳しい役割は、初めてのヘルプ接客ガイドで紹介しています。
交代の声がかかっても、急いで飲み干さない
いただいたドリンクが残っていても、交代のために一気に飲む必要はありません。席を移るときのグラスの扱いはスタッフへ確認し、お客様にはお礼を伝えましょう。
席を離れるときの例
「ドリンク、ごちそうさまでした。ありがとうございました」
飲めなくなったときも、おかわりを頼むためにこっそり捨てるような対応は避け、スタッフに相談します。まずは注文の段階で、自分に合った飲み物と量を選ぶことが大切です。
最初は、この3ステップができれば大丈夫
- メニューと料金を知り、注文前にお客様へ確認する
- 了承があれば注文し、いただいたらお礼を伝える
- 断られたら受け止めて、接客の会話に戻る
ドリンクをお願いすることと、無理に飲んだり頼み続けたりすることは別です。困った場面を一人で抱えず、「この場合はどうしたらいいですか」と聞きながら、自分に合う言い方を見つけていきましょう。
初めての接客を、相談しながら始めよう。
ノンアルコールへの対応や、接客の教わり方も、応募・体入の前に確認しておきましょう。
