落ち着いて迎えよう。仕組みと、お礼の伝え方

「場内もらった?」と聞かれて、意味がわからずうなずいてしまった。「指名するよ」と言ってもらえたけれど、この後どうしたらいいのかわからない。働き始めたばかりだと、指名の言葉も手続きも戸惑いますよね。
場内指名は、入店後に店内でキャストを選ぶこと。本指名は、会いたいキャストを決めて来店し、入店時などに指名することが基本です。ただし、受付の方法や呼び方、給与への反映はお店によって違います。
この記事では、二つの違いと、初めて指名されたときに確認することを整理します。難しい営業トークを考える前に、受付とお礼の流れを一つずつ押さえましょう。
- 「場内」と「本指名」は、選ばれるタイミングが違う
- お客様の指名料が、そのまま自分の収入になるわけではない
- 指名の受付や席の移動は、スタッフに確認して進める
ここではキャバクラの一般的な仕組みを紹介します。クラブやラウンジなど、別の業態に同じルールが当てはまるとは限りません。
場内指名と本指名は、いつ選ばれるかで考える
最初に「フリー」も一緒に覚えると、席につく流れが理解しやすくなります。フリーは、特定のキャストを指名せずに利用すること。一般的には、複数のキャストが順番に席について接客します。
| 項目 | 場内指名 | 本指名 |
|---|---|---|
| 選ぶ場面 | 入店後、店内でキャストを選ぶ | 会いたいキャストを決めて来店し、入店時などに伝える |
| 例 | フリーの席で話した後、「このまま話したい」と指名する | 「今日は○○さんに会いに来ました」と指名する |
| 確認先 | 受付・席の回り方・指名の扱いは、お店のスタッフに確認 | |
場内指名は、店内での出会いから始まる
指名なしで入店したお客様が、接客を受けたキャストを気に入って、その場で指名するケースが代表的です。お店では「場内」と略して呼ばれることもあります。
ただし、「指名されたら必ず最後まで一度も席を離れない」と自分で約束するのは避けましょう。ほかの席との兼ね合いもあるため、その後の動きはスタッフの案内に従います。
本指名は、特定のキャストを目当てに来店する
前に会ったお客様が、次の来店時に自分を選んでくれる場面をイメージするとわかりやすいでしょう。一方で、お店のSNSや紹介などでキャストを知り、初来店から本指名するケースもあります。
「初めて会うから絶対に場内」「二回目なら自動的に本指名」と、回数だけで判断しないことが大切です。自分で予約を受けた場合も、日時・お客様の呼び名・人数など、店で必要とする情報をスタッフへ伝えて受付を確認します。
指名料と、自分に入る「バック」は分けて確認
指名料はお客様がお店に支払う料金、バックは条件に応じてキャストの報酬に加算されるものです。指名料の全額が、そのまま自分に入るとは限りません。
給与への反映は、固定額、売上に応じた計算、ポイントによる評価など、お店によって異なります。場内と本指名で条件が違う場合もあるので、「バックあり」という表示だけで金額を判断しないようにしましょう。
「場内と本指名で、私のお給料にはそれぞれどう反映されますか? 何を一回と数えるのか、明細のどこで確認できるかも教えてください」
- 本数・セット・売上など、何を基準に計算するか
- 延長した場合や、複数名で指名された場合の扱い
- 体験入店中にも適用されるか
- 指名の実績を、いつ・どの明細で確認できるか
説明を聞いたら、自分の言葉で確認し直すと認識をそろえやすくなります。お客様から料金を尋ねられたときは、他店の相場ではなく勤務先の料金表を確認してください。
「指名するよ」と言われたら、返事・確認・接客の順に
1.まずは短くお礼を伝える
うれしくても緊張しても、最初から気の利いた長い言葉を用意する必要はありません。相手を見て、落ち着いて返事をしましょう。
「ありがとうございます。もう少しお話しできてうれしいです。スタッフに確認しますね」
この時点で受付が済んでいるかわからなければ、勝手に席に残る判断をせず、スタッフを呼びます。交代の声がかかった場合も、お客様の希望があったことを伝えて確認しましょう。
2.誰の、どの指名かをスタッフと確認する
「こちらのお客様から、私を場内指名したいとお話がありました。受付をお願いできますか。この後もこちらの席でよいでしょうか」
複数のお客様が同じ席にいる場合は、誰からの指名なのかも明確にします。料金の案内が必要な場合は、その説明もスタッフへ引き継ぎましょう。
口頭の「また呼ぶね」と、実際に受け付けられた指名は分けて考えます。判断に迷うときは、接客後に記録を確認してください。
3.急に頑張りすぎず、目の前の会話を続ける
指名をもらった瞬間に、無理に話題を増やしたり、普段できないサービスを約束したりする必要はありません。途中だった話を聞く、飲み物の希望を確認するなど、いつもの接客を丁寧に続けましょう。
一人のお客様だけに集中して同席者を置き去りにしないことも大切です。席全体での役割がわからなければ、先輩キャストやスタッフに聞いてください。
お礼は、選んでくれたことと具体的な一言を
本指名で来店してくれたとき
「○○さん、今日は私を指名して来てくださってありがとうございます。またお話しできてうれしいです」
初対面の本指名なら、「初めまして、△△です。今日は指名してくださってありがとうございます」とあいさつします。以前に会ったか自信がないときに、「また会えた」と無理に話を合わせなくても大丈夫です。
帰り際は、今日話したことに触れる
「今日はありがとうございました。旅行のお話、聞けて楽しかったです。お気をつけてお帰りください」
次の来店をその場で決めてもらおうと、何度も予定を聞く必要はありません。希望が出たときに、自分の出勤予定とお店の受付方法を確認しましょう。
連絡できる場合も、お礼を先に
お店のルールと相手の希望を確認して連絡先を交換している場合は、短いお礼を送れます。相手が受け取りやすい時間を選び、返信がないことを理由に何通も続けて送らないようにしましょう。
「今日は指名してくださってありがとうございました、△△です。おすすめの映画のお話、楽しかったです。またお店でお話しできたらうれしいです」
仕事用の連絡の続け方は、初めてのお客様へのLINE例文でも紹介しています。
指名について、初心者が迷いやすいこと
本指名のキャストがいるお客様から、場内を頼まれたら?
自分だけで受ける判断をせず、スタッフに状況を伝えましょう。ほかのキャストを本指名しているお客様への対応や、連絡先交換にはお店ごとの決まりがあります。
場内指名をもらったからと、自由に連絡先を渡したり次回の指名変更を勧めたりせず、担当キャストとの連携を確認してください。基本の動きは、初めてのヘルプ接客ガイドも役立ちます。
指名されたら、断れないお願いもある?
指名を受けたことを理由に、私的な誘い、飲めないお酒、触られることなどを我慢する必要はありません。困ったときは、「それはできないんです。お店でお話ししましょう」と短く伝え、対応が難しければスタッフに助けを求めてください。
「ずっと隣にいる」「勤務後に必ず会う」など、自分が守れない約束を感謝の代わりにしないことも大切です。
最初から指名が取れないと、向いていない?
指名の有無だけで、数回の出勤から適性を決める必要はありません。まずは、名前を聞き取れたか、相手の話を最後まで聞けたか、困ったときに確認できたかを振り返ってみましょう。
お店の目標や新人へのサポートが不明なら、「慣れるまで何を優先して覚えればいいですか」と相談できます。指名の基準や指導の仕方も、お店選びで確認したいポイントです。
- 場内・本指名を受け付けるとき、誰に伝えるか
- 料金の説明と、指名後の席の動きをどう確認するか
- 自分の給与にどう反映され、どこで確認できるか
仕組みがわかると、指名をもらったときもお礼と接客に集中しやすくなります。曖昧なまま進めず、一つずつ聞いて覚えていきましょう。
仕組みを聞けるお店で、最初の一歩を。
指名やお給料のルールも、応募・体入の前に確認しましょう。
