もう迷わない。はじめての接客・会話のヒント

質問はできたのに、返事をもらったあとで止まってしまう。「そうなんですね」の次が出てこない。初めての接客では、話題を知っているだけでは困る場面もあります。
そんなときに試したいのが、相手が話した内容をひとつ受け止めて、気になったことをひとつだけ聞く方法です。次々と別の質問を考えず、今ある話を少し広げてみましょう。
キャバクラやラウンジでの初めての接客に向けて、会話の始め方から、短い返事・知らない話題への対応までまとめました。会話例は、実際の場面や自分の話し方に合わせて使ってください。
席についたら、最初のひと言を決めておこう
初対面でいきなり面白い話を始めようとすると、準備のハードルが上がります。まずは挨拶と名前、相手への短い問いかけをひと組にしておきましょう。
「はじめまして、〇〇です。よろしくお願いします。なんとお呼びしたらいいですか?」
呼び方を教えてもらったら、その名前で一度返します。「〇〇さんですね。ありがとうございます」と受け止めてから、食べ物や最近楽しんだことなど、相手が答えやすそうな話に移ります。
すでに複数人で盛り上がっている席なら、会話を区切って質問を始める必要はありません。挨拶をしたあとは、誰が何について話しているかを聞き、話の切れ目を待って入りましょう。
先にお店で確認しておきたいこと
席につくときの挨拶、名刺を渡すタイミング、接客中に困ったときの合図は、スタッフに確認しておくと動きやすくなります。お店ごとの進め方に合わせてください。
「そうなんですね」のあとに、ひとつ足す
会話を続けようとして「趣味は?」「どこに住んでいますか?」「お仕事は?」と話題を切り替え続けると、自分も次の質問を探し続けることになります。
まずは、返事の中にある言葉をひとつ選ぶことから始めてみてください。
食べ物の話なら「何が好きか」を聞く
自分「食べ物だと、何がお好きですか?」
お客様「餃子かな」
自分「餃子いいですね。焼き餃子と水餃子なら、どちらをよく食べますか?」
お客様「焼き餃子。皮がパリッとしているやつ」
自分「パリッとした食感がお好きなんですね。私はお酢を多めにつけるのが好きなんですが、タレにもこだわりはありますか?」
最後の自分の好みは、実際にそう感じている内容に置き換えます。自分の話を一言添えると、質問だけを繰り返さずにやり取りできます。
旅行の話なら「印象に残った場面」を聞く
お客様「この前、温泉に行ってきたんだ」
自分「温泉でゆっくりしてきたんですね。お風呂とごはん、どちらが特に良かったですか?」
お客様「朝ごはんが良かったな」
自分「朝ごはんなんですね。何が出てきたんですか?」
誰と行ったのか、いくら使ったのかを先に聞くより、本人が楽しんだ場面に目を向ける方法です。相手が別の話を始めたら、用意した質問に戻さず、その話を聞きましょう。
自分に質問が返ってきたら、短く答える
「〇〇ちゃんは?」と聞き返されたら、自分の話をして大丈夫です。長い説明にせず、答えと理由を一言ずつ伝えてみましょう。
お客様「休みの日は何をしているの?」
自分「最近は家で映画を見ることが多いです。短めの作品を探すのが好きで。〇〇さんは、最近見て良かったものはありますか?」
趣味が違っても、無理に「私も大好きです」と合わせなくてかまいません。共通点を作ることより、相手の返事を聞いてから次を考える練習をしてみてください。
覚えておくと助かる、3つの話題
話題をたくさん暗記するより、入口になる質問を3つ持っておくと見返しやすくなります。相手の反応に合わせて選びましょう。
1.食べ物や飲み物の好み
「甘いものはお好きですか?」「麺類なら何を選ぶことが多いですか?」など、好みを聞くところから。返事が広がれば、おすすめの食べ方や好きになったきっかけを聞けます。飲酒を勧める必要はありません。
2.最近見たもの・聴いたもの
「最近、何か面白い動画や番組はありましたか?」と、ひとつのジャンルに絞らず尋ねる方法です。知らない作品でも、「どんなところが面白かったですか?」と感想を聞くことができます。
3.ちょっとした気分転換
「少し時間ができたら、何をして過ごすのが好きですか?」など、普段の楽しみを聞いてみましょう。「特にない」と返ってきたら、その答えを受け止めて、別の軽い話題に移って大丈夫です。
返事が短い=嫌われた、と決めつけない
考えながら話す人もいれば、その話題にはあまり関心がない人もいます。一度の短い返事だけで判断せず、話す速さや表情も見ながら、質問の数を減らしてみましょう。
困る場面ごとの、切り返し方
知らないスポーツや趣味の話になったら
知っているふりをすると、話が詳しくなったときに返しづらくなります。「詳しくない」と伝えたうえで、入口になる質問をひとつ聞いてみましょう。
「その競技はまだ詳しくないんです。初めて見るなら、どこに注目すると楽しめますか?」
「その道具を初めて知りました。どんなときに使うものですか?」
説明してもらったあとは、「なるほど」だけで終わらせず、「そういう違いがあるんですね」と、わかったことを短く返すと会話の続きが見つかります。
しばらく会話が止まったら
すぐに質問を重ねず、相手が続きを話そうとしていないか少し待ってみましょう。新しい話題に移るなら、「そういえば、さっき〇〇がお好きとおっしゃっていましたよね」と、前に出た話をひとつ戻す方法もあります。
落ち着いて過ごしたい様子なら、声量や話す速さを抑えてみてください。沈黙をすべて自分の失敗として埋める必要はありません。対応に迷うときは、席を離れたタイミングでスタッフに相談しましょう。
住所や本名など、答えたくないことを聞かれたら
会話を続けるために、詳しい住所・最寄り駅・本名などを教える必要はありません。伝えない範囲を決めておくと、その場で迷いにくくなります。
「詳しい場所はお話ししていないんです。お店では〇〇と呼んでいただけたらうれしいです。」
断っても繰り返し聞かれる、嫌なことを言われる、触られるなどの場合は、トークの工夫だけで解決しようとせずスタッフに助けを求めてください。自分が我慢することを、接客の上達と結びつけなくて大丈夫です。
仕事や家庭など、踏み込んだ話になりそうなら
勤務先の名前、収入、家族との関係などは、自分から詳しく聞き出さないようにしましょう。相手が話し始めた場合も、答えにくそうなら深追いしないこと。政治や宗教など意見が分かれる話題でも、無理に賛同したり議論を続けたりせず、話題を切り替えられます。
最後は、話してくれた内容に触れてお礼を
席を離れるときは、そこで話したことをひとつ添えて挨拶すると、自分も会話を整理できます。
「餃子の食べ方をいろいろ教えてくださって、ありがとうございました。お話しできてうれしかったです。」
指名や連絡先交換の進め方はお店のルールを確認し、初日から無理に約束を取り付けようとしなくてかまいません。約束したくない店外での予定まで、その場の雰囲気で引き受けないようにしましょう。
接客後は、できたことをひとつ残そう
- 自分から挨拶できた
- 相手の返事に、ひとつ質問を返せた
- 知らないことを、そのまま聞けた
- 困った場面をスタッフに相談できた
振り返るときは、「私は会話が苦手」で終わらせず、「食べ物の話は続いた」「質問を急ぎすぎた」など、場面を具体的にしてみてください。次の接客で試すことは、ひとつで十分です。
初日の準備がまだ気になる方は、体入の持ち物・服装・当日の流れも確認しておきましょう。教えてもらえる環境やお店との相性を考えたい方には、体入で確認したい6つのポイントをまとめています。
初めてでも、相談しながら働ける場所へ。
気になる求人を見つけたら、接客の教え方や相談先も確認してみましょう。
